こんにちは☀
肥満や高齢の犬猫であるあるなのが、関節疾患です。
犬では、全体の2.5%が関節疾患を患っていると報告されています。猫での関節疾患の有病率ははっきりしていません。

関節疾患に!!」というキャッチコピーでペットフードやサプリに入っている成分として有名なのは、「グルコサミン&コンドロイチン」と「オメガ3系脂肪酸」です。

✅️どのくらい信頼できるか?
✅️なぜ効くか?
✅️原材料は何か?

この3点に絞って分かりやすく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください🙆🏻‍♂️

グルコサミン&コンドロイチン

どのくらい信頼できるか?

まず、僕は常日頃からグルコサミンとコンドロイチンの効果を否定しています🤫
これらが関節炎に効くという根拠がふわっとしているからです。

犬猫の根拠はこの論文
人間の根拠は厚生労働省HP

とはいえ、「効果がある」と結論付けている論文も一部あり、犬で痛みの軽減が確認されている研究もあります。
また、効果が確認された時の処方量と、ペットフードの含有量はこんな感じです。

効果のあるとされる処方量(犬)
・グルコサミン塩酸塩:6000~11000ppm
・コンドロイチン硫酸塩:4800~16000ppm

ペットフードの含有量(犬)
・グルコサミン塩酸塩:1000ppm以下
・コンドロイチン硫酸塩:800ppm以下

要は、どっちにしろ足りないよね〜ということです。
猫も研究の質は下がりますが似たような結果です。

ただし、グルコサミンは食事やサプリで摂ったものの一部は関節まで届いています(コンドロイチンは不明)。
これらの効果が本当にあると仮定すれば、低用量でも長期的に摂取することで、関節への健康維持に貢献してくれる可能性があるかもしれません。

なぜ効くか?

「効果がある」と結論付けた論文をもとにした話ですが、食事やサプリで摂ったグルコサミンやコンドロイチンは、効果が出るまで接種後2〜6週間もかかります。
おそらく、直接関節成分になるわけではなく、関節を支えるコラーゲンが分解されるのを防ぐ働きがあると考えられます。

「じゃあフードにも高用量で配合すれば良いじゃん?」と思われるかもしれませんが、リスクもあります。
高血糖時にグルコサミンを使うと、インスリン抵抗性が上がる可能性があります(難しい言葉で、ヘキソサミン経路の活性化と言います)。つまり、糖尿病患者には危険ですし、健康な犬猫でも糖尿病発症のリスクが上がる可能性があります。
猫は人間と同じ2型糖尿病(生活習慣病タイプの糖尿病)が多いので、キャットフードでグルコサミン・コンドロイチン配合のフードが少ないのはそういう理由かもしれませんね。

原材料は何か?

グルコサミン

①エビ・カニの殻
これを加工して製造されるのがメジャーな印象です。

②チキンミール(鶏ガラ)
骨を含む原材料にはグルコサミンが含まれていると言われていますが、その量は不安定です。0.4%程度検出されるという報告があります。
ちなみに、チキンミールは主に人間の食品業界で供給過多になった鶏ガラです。これを捨てずにペットフードに利用するのはまさにSDGsですね。

③昆虫(アメリカミズアブ/BSFL)
詳細はこちら(閲覧注意)
アメリカやヨーロッパでペットフードに使用され始めています。チキンミールと同じくらいのグルコサミンが含まれているとのこと。

コンドロイチン

軟骨(サメ、サケ、豚、鶏)

オメガ3系脂肪酸

どのくらい信頼できるか?

オメガ3系脂肪酸(読み方は「オメガスリー」)の代表はDHAとEPAです。
エビデンスは比較的充実しています。
関節の動きの改善、痛みの軽減、他の薬の投与量を減らせる、飼い主さん評価で遊び行動の増加など、様々な効果が報告されています。

なぜ効くか?

関節炎で炎症や痛みに関連するPGE2を抑制することで炎症や痛みを抑える働きがあります。

ただし、オメガ6系脂肪酸とのバランスが大事です。残念ながら適切なバランスの答えはまだ出ていませんが、僕がいろいろ論文を読んだ限りでは、現状オメガ3系脂肪酸:オメガ6系脂肪酸=1:5がベストです。
なお、オメガ3系脂肪酸が多すぎてもダメで、猫ではオメガ3系脂肪酸:オメガ6系脂肪酸=1:1.3で血小板凝集能の低下(出血が止まりにくくなる)が示唆されています。むやみにオメガ3系脂肪酸を増やせば良いというわけでは無さそうですね。
総合栄養食でもオメガ3過多の商品(例:N&D キヌア スキン&コート(皮膚被毛健康サポート))もありますが、体調に問題があったり、不足している可能性がある場合以外はおすすめしません。

なお、液体系のサプリ(ボトルに入っているタイプ)は酸化しやすく、1回量が過剰になりがちです。個人的にはカプセルに入っているタイプの商品をおすすめします。

原材料は何か?

①フィッシュミール、魚油
魚は代表的なオメガ3系脂肪酸源ですね。
ちなみに、フィッシュミールは水揚げした魚を煮て、水分と油分を除き、残った固形分を粉にしたものです。
海外産にはホワイトフィッシュミール(スケトウダラ)とブラウンフィッシュミール(イワシ、ニシン)があります。
国内産には沿岸ミール(イワシ、サバ)があります。

②緑イ貝
サプリでお馴染みですね。

③DHA・EPA含有藻類
培養しやすく、成長が早く、しかもオメガ3系脂肪酸の含有量も多いです。
さらに、犬猫への安全性も高いため、今後は魚に代わるオメガ3系脂肪酸源になるかもしれません。

④オキアミミール、クリルオイル
犬猫の研究はまだ少ないですが、今後は有力なオメガ3系脂肪酸源の1つになるかもしれません。

まとめ

グルコサミンとコンドロイチンは期待せずに使用するのはアリです。僕は使いませんが🤫
人間のサプリも含め、巷にあふれる商品は誇張表現がすぎるので要注意です。

その一方で、オメガ3系脂肪酸は期待して使ってよろしいかと🙆🏻‍♂️
有名どころはアンチノールモエギキャップですね。
ただし、問題ない犬猫への予防や健康維持として追加で使うのは反対です。

サプリには過剰症のリスクがあることを忘れずに。
過ぎたるは及ばざるがごとしです👍